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2023年
2月

11日

Microsoft 365 サインイン画面のエラーを解決してみた

皆さんこんにちは。
最近「Outlook」や「Azure」にサインインしようとして、下に出てくる「利用規約」のリンクが切れていること、お気づきでしょうか?(一部ページでは修正がかかり始めているようですが)

一応Microsoft社公式の最新の利用規約はあるのですが、リンクが正しくないと問い合わせが来てもおかしくはないと思ったので、これを機にテナントイメージの強化とともにアレンジをしてみましたので、その忘備録として書いておきます。

どんな画面だったっけ?

ブラウザの「ゲストアカウント」で試しに、http://portal.azure.com/ にサインインしてみます。

この下の「利用規約」をクリックすると、英語で、「ページが見つかりません」と表示されてしまいました・・・

Q:どのように対応したの?

A:Office 365で利用できる「Azure Active Directory」を用いて「会社のブランド」の項目で編集を行った。

それでは、具体的な設定の仕方についてみていきましょう。

1.Webサイト内に専用のページを作成する

専用ページといっても、会社のホームページは下手したら誰でも見られてしまうので、細かい問い合わせなどは表示させず、オーソドックスな回答を掲載して、たとえ外部のユーザーが操作してもわかりやすいものにしたほうが良いと思います。

ひとまず、サイトの構成を次のようにしてみました。

画像では階層を解説用に砕きましたが、ここからは、ホームページへの掲載のため、「Microsoft 365へのサインインページ」を「m365」、「Microsoft 365 サインインヘルプ」を「m365help」というフォルダ名として説明していきます。
(企業さんによって言い方を変えるときはその通りにしてもらって結構です)

階層を立てたら、リダイレクトとヘルプページへのアクセス画面の制作に入ります。

リダイレクトページの作成

まずは、リダイレクトページのです。
「m365」というフォルダ中に、「Index.html」を作成します。ここでは、次のコードを記載します。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<meta http-equiv="X-UA-Compatible" content="IE=edge">
<meta name="viewport" content="width=device-width">
<title>Redirecting…</title>
<meta http-equiv="refresh" content="0;URL='https://login.microsoftonline.com/?whr=contoso.com'" />
<meta name="robots" content="noindex">
</head>
<body>
<p>
ログイン画面に移動しています・・・
</p>
</body>
</html>

このページは、空のHTMLページを作成し、「Head」の中にある「Meta」タグを追記し、どこにリダイレクトさせるかを設定します。
先ほどのコード内の
<meta http-equiv="refresh" content="0;URL='https://login.microsoftonline.com/?whr=contoso.com'" / >
では、リダイレクト先にhttps://login.microsoftonline.com/?whr=contoso.comを設定していますが、ご自身のOffice365設定ドメインを「?whr=」の後に設定します。 (Microsoft公式解説では「Contoso」社を用いているため、Contoso.comを最後に追記します)
また、「noindex」を用いて検索クロールさせない手法もきさいしておきましょう。
これで、企業版Microsoft 365へ、独自ドメインを用いたサインイン設定は完了です。

ヘルプページの作成

「m365help」というフォルダに、「Index.html」を作成し、ほかのページについて設計(というほどでもない)を検討します。

今回は、先ほど作ったヘルプページのフォルダ「m365help」に次のページをセットしたいと思います。

  • メニューページ
  • サインインの仕方
  • パスワードリセット
  • 利用規約とプライバシーへのリンク

まずは、1.の項目を「Index.html」として設定します。
私は、Microsoft 365の「My Apps」のヘッダーを一部引用してヘッダーを作成し、下部にカテゴリを4つ作るという簡易的なものにしました。
閲覧が終わった後再度サインインできるように、ナビゲーションのタグで「サインイントップ」を付けてあります。
2~4は各組織の内規に沿ってページを作るとよいでしょう。

実例についてさらに深く聞きたい場合は本サイトの「お問い合わせ」からお声かけいただければ回答できるかなと思います。

トップには、検索クローラーに表示させない設定を記載した「robots.txt」を作成し、ホームページのトップにアップします。
user-agent: otherbot
disallow: /m365/
disallow: /m365help/

サインイン画面のカスタマイズ

!注意! この設定は「最高権限アカウント」で設定します

「Azure Portal」に最高特別管理者権限のアカウントでサインインします。
サインイン後、次の画面が出るはずです。

左側のタブから、「Azure Active Directory」を選択し、「会社のブランド」を選択。

その後、「既定のサインイン エクスペリエンス」が表示されたら、「編集」をクリックします。

「フッター」タブが表示されたら、「プライバシーとcookie」のチェックボックスをオンにして、非表示にさせます。
「利用規約の表示」にチェックボックスをオンにしたのち、その下の「テキストの表示」に、任意のテキストを入力します。
ここでは、「ログインに困った場合」という文字にしておきます。
その後、URLには先ほど作成したホームページのアドレスを入力します。(http://www.contoso.com/m365help/)

その後「レビューと保存」で保存し、更新された後、10分程度してから「Inprivateブラウザ」で、AzurePortalに再度お試しでサインインをしてみると、変わっていると思います。

その他にも、自社のロゴや背景等も設定できますので、参考リンクの「Microsoft Learn」からアクセスしてみてくださいね。

おわりに

Microsoft社のサインイン画面を見ても、自社サービスなのにリンクのエラーページが変わっていない…ということに気づき、これではまずいと思って本記事を作ってみました。
Microsoft 365を導入しているIT管理者さん、この機会にフッターもカスタマイズ、如何でしょうか??

P.s.
正しい「利用規約」のリンク先は言うまでもなく、「https://www.microsoft.com/ja-jp/servicesagreement/」ですのでご確認を・・・
(筆者はオリジナルページから飛ばすようにしました)

参考リンク

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